そのような意味で、ロータリーの誕生は、歴史的必然の所産ともいえるでしょう。索漠たる大都会の中に”人の暖かさを求める”この4人が、新しい友人として、まず肩を寄せ合ったことは、ロータリーの誕生として意義深い日でありました。 こうして、”まず親睦から”ロータリーは始まったのです。そして、その夜すでに”一職業一人の会員からなり、相互扶助と親睦をモットーとする”というクラブの理念が確立されたのです。そして更に、会員の資格、例会場の廻り持ちなど、会員の増加と共に、任期、会員資格の得喪などの規定も順次加わり、クラブは急速に成長しはじめました。そして特筆すべきことは、クラブの理念として社会的自覚が加わり、”社会のためにもなる”という目標を持つ一大改革期を迎え、ここに今日のロータリーの原型が固まって来たことです。 そして、会員が増えると共に、この実践理論は更に飛躍的に発展し、国際的に受け入れられる処となり、世界の隅々に至るまで(共産圏を除く)拡大し、大きな功績を持った団体にまで発展したのであります。
”ロータリーは生きている。”
それが為には、今日までいろいろ試行錯誤を繰り返しながら、現在187の国家および地域に広められ、クラブ数26,373、会員総数は、1,169,649名(1993年6月30日現在)のロータリアンを擁するまでに成長し、なおこの奉仕哲学は、日々磨かれ、成熟し、20世紀の文化史上最大の所産とまでいわれるようになりました。 国際ロータリーは、2005年に創立100周年を迎えましたが、次の100年に向かって、更にこの奉仕のエネルギーは、脈々と生き続けて行くのであります。そしてこの歴史を作るのは私達であることを深く銘記し、先輩ロータリアンに恥じることのないロータリアンとなるよう、自己研鑽に努め、奉仕の輪を周囲に拡げていくよう努力しようではありませんか。
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